Alibaba アリババの野望 世界最大級の「ITの巨人」ジャック・マーの見る未来
王 利芬,李 翔 KADOKAWA / 角川書店 2017-06-05
売り上げランキング : 64130
|
ジャック・マー
中国の起業家で、アリババの創業者として有名な方です。現在はCEOを退き会長をされています。
彼は元々大学の英語教師で、ITには明るくなかったと知り驚きました。
著者はワンリーファンという方が書かれた本で、この方は中国中央テレビに務めていたときに「中国で勝て」という番組でマー氏と出会い、その後起業の道へ進まれています。
この本はジャック・マー氏のビジネスの知恵を起業家に伝えるために執筆されたとのことで、起業を考える方にはとても参考になると思います。
孫正義氏との関係
2000年1月にソフトバンクはアリババに他6組の投資会社などと合わせて2000万ドルの出資を行った。
ジャック・マー氏は孫正義氏との出会いを一目惚れと表現し、二人はソウルメイトなのだと言った。
孫正義氏の交渉術・先見性・決断力を高く評価し、非常に頭の切れる人物と評している。
要所のメモ
- 会社が大規模化するには拡大の条件を満たす必要がある
『ビジネスプロセスの標準化と最適化』『ブランド力の活用』『テクノロジーの応用』 『資本の獲得』 -
4,5人の小さな会社でも管理は必要で、規則が良くない会社は長くは続かない
(雇った女性が横領していた) -
企業は社会の問題を発見し解決する存在であるべき
(翻訳を必要とする貿易会社と暇を持て余す同僚) -
何をやるか->それをやるために何をすべき->何をすべきでないか->いつまでやれるか・やりたいか を決める
-
かなり優秀な若者でも、夜の間はこれもしたいあれもしたいと考えているけど、朝起きればまたいつもと同じことをやっている
(行動しなかったら、いつまでもボンクラのままで終わり) -
投資家を探すのは妻を探すより骨が折れる、最も困難なときに、共に乗り越えようといってくれることが大事なのだ
-
資金調達面の能力に秀でた起業家はごくわずかしかおらず、その方面での力不足は会社に致命的な損失をもたらすことがよくある
-
企業家間の競争は学歴ではなく信用の競争になる、信用をより得たものが勝者となる
-
会社に資金が潤沢にある時は、間違いを犯しやすい
(アリババはヤフーから出資を受けた検索市場への参入戦略に失敗している) -
企業家にとってやるべきことは、問題が起きたら解決するということなのである
まとめ
著者が書かれているように、この本は本当に起業に挑戦し苦労した方・されている方にとって学びが多いように思えます。
実際に体験せずに読んだ場合は頭に入れて、何度も読み返すべきかも知れません。
しかし同じアジア発でこれほどまでに巨大な企業を築いたジャック・マー氏の半生は、読んでいてとても面白いものでした。
またいつか読み返したいと思える一冊でした。
これからやろうと思ったこと
- 恐れ多いが、ジャック・マー氏・孫正義氏をパクりじなるしてみたい