マンガ 日本最大のビジネススクールで教えているMBAの超基本(東洋経済新報社)
かんべ みのり 東洋経済新報社 2014-11-21
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マンガで学べるMBA
MBAという言葉はよく聞くものの、経営?経済?の何か資格?
というよくわからない状態だったので、この本を読んでみました。
マンガの合間にコラムで文章の説明があるくらいで、基本的にマンガとして読めるので初心者にはちょうどいい。
MBA(Master of Business Administration)とは
経営学修士、経営学でした。修士なので大学院課程を終了した学位ということですね。
資格だと思っていましたが、学位なのだそうです。
アメリカ発祥で、欧米では社会人を対象としたビジネススクール(経営大学院)、日本では大学院が授与するもの。
つまりこれ、企業家や経営者のみではなく、会社に勤める人は学んだほうが良い知識だということですね。
経営大学院
著者のかんべさんは、グロービス経営大学院に通っているそうです。
MBAで検索すると一番に出てきました、有名所のようです。
ちなみに授業料は、2年で約300万円。
社会人の基礎になる
欧米では3年間社会人を経験した人を対象としているそうで、確かにそのくらいでちょうど改めて学べる基礎が詰まったコースのようです。
- クリティカルシンキング
何を考え、論じるべきか(イシュー、問題の本質)を考えること。これがきちんとできていると、仕事を効率的に進めることができるようになる。- 課題は何か
- 原因は何か
- 解決策は何か
枠組みをしっかりさせると議論の方向や結論が揺らがない。
これはつまり論理思考で話すこと。
「言いたいことを先に言って、その後に根拠を述べる」「誰にでも分かる平易な言葉を使う」と頭でわかっていても、
それが無意識にできるようになるまでは繰り返し実践して身につけるしか無い。
- マーケティング
『オフィスグリコ』『JINSのPCメガネ』『レッドブル』はなぜ成功できたか。
『3C』『STP』『4P』『AIDMA』『AISAS』などのフレームワークを使い考える。
企業は商品を売るために社会にどう働きかけているのか、大衆意識というようなものをどう掴んで影響を与えているかという話。
ビジネスを考える際に、まずどうすればいいかが理解できる。 -
会計/ファイナンス
『損益計算書(PL)』『貸借対照表(BS)』『キャッシュフロー計算書(CF)』などをどう見れば良いか。
これがわかると例えば商品を製造する際の仕入れから販売までの資金の流れや、企業の財務状況も理解できるようになる。
ここまで来ると企業の経営者視点で会社を見られるようになる。 -
時間価値
今もらう100万円と、来年もらう100万円では価値が違う。
ローンしてでも今家を買うことに価値がある、という考えが私は理解できていなかったのですが、この考え方で理解できてきました。
これは得する知識です。 -
ビジネス定量分析
分析=比較、『garbage in garbage out』ゴミみたいなデータを入れてもゴミみたいな結果しか出ない。
分析はまず、『目的を明確にすること』『何と何を比較するかよく考えること』
集めたデータをどうグラフにするか、数値のバラツキからどんなことが考えられるか、エクセルを使う際に役立つような知識。
数字を活用する力を身につける。 -
リーダーシップ
昔の典型は上司が部下にあれこれ指示する命令指示型。
エンパワーメント型とは、部下に目標を明示し支援する形。部下に考えさせることで自律性や実行力を高める。
ただし部下をきちんと把握して、目的を共有したりコーチングや動機付けをするなどコミュニケーションが必要。
相手の能力・意欲・特性などを把握し、育成するのが大切。
まとめ
個々の内容は簿記で知っていたり、マーケティングの本を読んで知っていたりする内容でした。
しかしこれを体系的に効率よく学べるスクールがMBAということを知り、興味が出てきました。
大学で経営学を学んでいた方はおおよそ知っていた内容だと思いますが、
会社で働く全社会人にとって必要な知識なのではないかとも感じました。
欧米では社会にでてから大学で学び直す方が多いと聞きますが、
日本でもそうなって欲しいなと思います。
これからやろうと思ったこと
- クリティカルシンキングを無意識でできるように意識して実践する
- 時間価値を意識して先行投資